低身長の治療方法

低身長の原因と種類

背が低いことがコンプレックスの人も多いと思います。

背が極端に低いことを低身長症といいますが、低身長症の原因にはいろいろな種類があります。

一般的に知られているのが、下垂体から分泌される成長ホルモンが不足している「成長ホルモン分泌不全症低身長症」で、全体の10%程度を占めています。

「成長ホルモン分泌不全症低身長症」は、脳腫瘍などの器質的な原因によるものや、遺伝子異常が原因となるものがあります。

女子特有の染色体異常による「ターナー症候群」と甲状腺ホルモン異常による「甲状腺機能低下障害」は、病的な原因による低身長症です。

「ターナー症候群」の場合、適切な治療とケアを続けていれば通常の生活が可能ですし、知能面での心配はありません。

他には、両親の背が低いなど遺伝的な因子の原因による「家族性低身長症」、胎内で発育が悪かったという「胎内発育不全性低身長症」、「思春期が普通より遅いための低身長症」なども考えられます。

これらの原因の場合、健康に問題がなく、他資質的な場合が場合が多いようです。

また、低身長の子どもには食の細い子が多いです。

充分に栄養を摂取していないことが原因であるケースが多いです。

その場合、時期が来たら背が伸びることもあるようです。

病院で検査してもらおう!

低身長であるかどうかは、見た目で判断することは難しいです。

病院に行き、病気であるかどうかを検査してもらうことが必要です。

まずはかかりつけの医師に相談し、病院で専門医を相談してもらいましょう。

母子手帳と幼稚園や学校での身体測定での身長を書いたものを持って、病院に行きます。

そして、身長の伸びの推移を見てもらい、検査をします。

身体測定・血液検査・尿検査・骨のレントゲン撮影・染色体(遺伝子)検査・・・などの検査があります。

ホルモンが原因の低身長であるかどうかを検査するために、ホルモン検査を行うこともあります。

成長ホルモンは常に一定の濃度で分泌されているわけではありません。

そのため、ホルモン分泌を促す薬剤を投与して、血液中の成長ホルモン濃度の上昇を調べるのです。

このような負荷検査を二つ以上行い、他の検査との結果を総合して、低身長かどうかを判断します。

低身長の場合、医師でも間違えることがあるので、注意が必要です。

気になることがある場合には、複数の医師に検査してもらうことも大切です。

複数の原因が複雑に絡み合っているケースもあります。

疑問点はしっかりと解消させ、納得の行くまで検査してもらってください。

自らも、低身長についての知識を身につけることが大切です。

低身長治療の効果や副作用

低身長の治療のためには、よく運動する・よく眠る・適切な食生活をするなど、一般的に身長を伸ばすといわれている方法を行います。

しかし、成長ホルモンの分泌が阻害されているケースの場合には、成長ホルモンを投与する治療が行われます。

病院で注射してもらうこともありますが、自宅注射も可能です。

長さ5mmほどの小さな注射を打つことになります。

成長ホルモンの投与は、第一次成長期がはじまる10歳よりも前にはじめる方が効果が高いです。

低身長が気になる場合には、早めに医師に相談することが大切でしょう。

ホルモンは元々体内でできる物質なので、体に安全な治療薬です。

しかし、副作用が全くないとは言えません。

例えば、注射した場所の皮膚が赤くなったり、かゆくなったりすることがあります。

注射した箇所が凹んでしまうこともあります。

毎回、少しずつ注射する場所を変えることで防止することができます。

また、身長が伸びるのにともなって関節が痛む、いわゆる「成長痛」が起きることがあります。

成長痛は一時的なものですし、治療の効果がでている証拠だと考えてよいと思います。

しかし、股関節の痛みが強い場合や身長痛の痛みが長く続くようであれば、他の病気の可能性もあるかもしれません。

治療中はもちろんですが、治療後も定期的に検査を行って、副作用がないかを検査する必要があります。